こんばんは。今日は七夕です。織姫、彦星が年に一度出会う日ですが。あいにく梅雨の真最中、土砂降りの雨でびっしょり濡れた短冊が何とも哀れです。次女が幼稚園の先生をしているので、いろいろと暦のことは気にしているのですが、どのように暦の二重構造を理解させているのでしょうね。日本の伝統とちぐはぐな季節感を持ったまま子供たちは育っていくのですが、どこで修正が入るのでしょうか?ちぐはぐなまま暦に頓着なく暮らしていくのでしょう。風情も風雅もあったものではありませんね。
この時期天の川はなかなか見られることが少ないのですが、「お父さん、天の川ってここでも見られるの?」って夕食時に娘が聞いてきました。この家は天の川の真下にあるよ、というと驚いていましたが、いまさら何を、とも思いました。
八月の初旬、背骨をグーッと反らし、首をこれでもかっていうくらい曲げ、晴れた夜空を見上げると、無数の星々が薄ぼんやりしながらもなんとか見えてきます。一見してこれが天の川とはわかりませんが、目を凝らし、じっと見ていると、確かに見えてきます。ミルキーウエイっていうのでしょうが、そんなにはっきりは見えません。
織姫や牽牛が鮮やかに見えるのは八月の夜空です。浴衣が似合う季節ですよね。野尻抱影著「星三百六十五夜」という本を思い出しました。二十代半ばで読んだ本ですが、夜空を見上げるたびに思い出す一冊です。
工房は磁器の素焼きをしました。灯油窯に入れ、950度位で焼くことにしました。800度くらいでは、どうも焼き切れていないようでしたので、900度以上で焼くことにしました。午後一時半に火を入れ、焼き終わったのは午後10時でした。明日からすたっふMさんが来て、磁器のお皿と猪口に絵付けをします。一度釉薬の掛け損じをした作品で、もう失敗は許されません。それで前回より高めの温度で素焼きをしてみました。
明日は京都の陶芸専門校の生徒さんが見学に来るということです。今の時代、工芸をやっていくのは大変だと思いますが、私たちもいかに後継者を育てるか、本当に考えていかなくてはならないと思っています。今の人たちがどのように工芸を思っているのか、一度素直に聞いてみたいと思っています。

















































昨年越しの乾山葵紋大鉢です。端反りを抑えるようにということと、高台を広く取るということが課題でした。形はほぼ合格をもらったのですが、葵紋のバランスに少しコメントが付きました。駄目出しとまでいかないのですが、微妙な感覚的な御話になりました。





















伏原窯ー工房日記22年6月5日


































工房はすたっふMさんが磁器の七寸皿に呉須で牡丹の絵を描いています。私は十草紋飯椀の小さい形をロクロ挽きしました。工芸店様の注文です。通常作っている飯碗より口径を小さく10センチにしてほしいという注文を、HPのオーダーメイドのコーナーに頂きました。何点か作らせて頂き一つを納めました。先月ようびさんから十草紋で大汲み出しの注文を頂きました。ちょうど子ぶりの飯碗が残っていたのでそれらを見本がてら持って行きました。いい見本になり汲み出しとともに小ぶりの飯碗まで注文を下さいました。お客さまのオーダーのお陰です。一つのオーダーもやはり大事に作らせて頂くと、いつ何に繋がっていくかわかりません。大事、大事。ひとつを大事にしなくてはなりませんね。




乾山写し 金彩土器皿


