なるみ庵

釉直しの一日

なるみ庵

 

今日は朝から雨風が強く、春の嵐のようです。

外よりも中のほうが冷え、仕事場ではストーブを二台つけています。

昨日描き上げた十草紋の蓋物に釉薬をかけ、

それを鉋(カンナ)でたまりを取って仕上げていきます。

釉直し

十草紋は釉薬が濃いと線が滲むため、口元に厚くかかった部分をはつっていきます。

地味な作業ですが、とても大切な仕上げです。

陶主は、昼からの陶芸クラブがお休みになったそうです。

二人で釉直しを進め、今日中に窯詰め、火入れまでできそうです。

若竹煮の午後

なるみ庵

 

今日のお昼は、昨日いただいた筍で若竹煮と炊き込みご飯にしました。

筍はとてもやわらかく、春の香りがして、旬を満喫しました。

若竹煮

昼過ぎ、O氏から電話がありました。

「お婆さんがキャラブキを作りたがっているのだけれど、生えている場所を知らないか」とのこと。

「裏山に生えているから、採りにおいで」と陶主。

近日中に来られることになりました。

山蕗

山蕗はキャラブキにするまでに皮を剥く手間があり、なかなか料理までたどり着きません。

そういえば、村のお婆さんが「五月に入ったら採るな」と言っていたのを思い出しました。アクが強くなるからでしょうか。

さて、仕事場ではようやく十草紋蓋物の下絵付を終えました。

今回の窯に入れるため、見本も描きました。

明日は釉直し。

窯詰めまでいけるでしょうか。

波紋飯碗の見本

十草語らう

伏原窯の十草紋は、藍色の線と茶色の線の連続模様です。

器屋さんとのお話のなかで「このような形で細かな線がひかれているのを見ましたの」手で器の形を描くようにして説明されました。

そのイメージを持ち帰り、生まれてきたのが十草紋の飯碗です。

十草紋飯碗

華奢な器に繊細な線を施し、小さな高台がそれを受け止める。

藍色の線は呉須、茶色の線は鉄絵の具。

呉須はやわらかく、鉄は強い性質を持っています。

 

絵付は絵の具の濃淡と強弱で仕上げていきます。線を引いていく間に、先に引いた線とのバランスを図る。

まるで呉須線と鉄線が語り合っているかのようです。

十草紋を描き始めた頃は、絵の具の性質が分からず、鉄絵の具を濃く描きすぎて茶色の色味が強く出たり、間合いが合わず間隔が空きすぎたりと、どこか騒がしく喧嘩のようでした。

長く描いているうちに。穏やかで優しい語り合いになってきたように思います。

 

 

 

十草語らう

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縁巡る春

なるみ庵

 

三味線の先生から

「筍をもらったから取りにおいで」

とお電話が入りました。

出かけようとしたところ、入れ違いでN氏が仕事場へ。

「直ぐ戻ります」と挨拶して車を出しました。

 

先生からは筍とわらびまで

今年の初物です。ありがたくいただきます。

仕事場に戻ると、直ぐにわらびのアク抜き。筍の写真を撮り忘れてしまいました!明日は若竹煮とわらびご飯にしようと思います。

 

N氏は新しく作ったパズルを持ってきてくれました。

今回は楠。ほのかにショウノウの匂いがしました。

色合いも柔らかく優しい雰囲気。猫の置物まで頂きました。とても可愛らしいです。

猫の置物

 

本題は山登りの日程決めでした。

先週の日曜日に登った雨山の話から、次は葛城山の前に、雨山から見えた展望台に登ろうということになりました。

雨山展望台

N氏が以前、乗鞍岳へ登った際に、御嶽山が見え、それがきっかけで御嶽山に登ったそうです。

スケールは違っても、見えた山を目指すのは楽しいもの。

そして身体を慣らす意味でもう一山。

 

変更後の計画は、

1、雨山リベンジ 済4/5

2、雨山展望台 4/12

3、葛城山リハーサル 5/10

4、観音平 6/7

 

雨山展望台が新たに加わりました。

4/12(日)に決定。今回は陶主も登る予定です。

 

今からとても楽しみです。

 

さくら羊羹、春の味

なるみ庵

今日は伏原窯のインスタグラムでお世話になっているデザイナーOさんが来訪されました。

インスタグラムに春夏秋冬の器を載せてもらっています。昨年は春と夏の器を載せてもらいました。今年は秋と冬の器を進めて行く予定です。

Oさんに頂いた羊羹でお抹茶を頂きました。萬松堂のさくら羊羹は羊羹とゼリーの間に桜の塩漬けが入っていて春の味がしました。

萬松堂さくら羊羹

器の種

水曜カレー会

今日のなるみ庵は、お昼からカレー会を開きました。

世界情勢や歴史の話、日本の未来のことなど、話は尽きることなく続きましたが、次のお客さまのご予定があり、「フクロウを作ろう会」をするお約束をしてお帰りになりました。

入れ替わるように料理人さんが来られました。

〇〇さんの先輩は〇〇さん、といった具合に、狭い世界の中で皆さん励まし合いながら切磋琢磨されている様子。気になるお店には実際に足を運び、日々研究を重ねておられるというお話を伺いました。

料理人さんとの時間は、「こんな器にこんな料理をのせたら面白いのでは?」と、次々にイメージが広がっていきます。ひとつお題をいただき、夕方から八時近くまで話は盛り上がりました。

ゆったりとした時間の中から、新しい器が生まれてきます。

今日のなるみ庵 令和8年3月23日

なるみ庵

おひさまが暖かくなり、工房の猫が日向ぼっこをしに外へ出ていくようになりました。

さて今日のなるみ庵のお昼ご飯は、ご近所さんにわけぎを頂いたので”わけぎとヤリイカの酢味噌和え”をつくりました。

 

仕事は青もみじの絵付をしています。この季節の恒例になりました。

絵の具の厚みが焼き上がりの色合いを決めるのですが、1枚のもみじを描いている間にもどんどん絵の具は乾いていきます。

今日も1枚づつもみじを描いていきます。

青もみじ平向絵付

 

 

 

今日のなるみ庵

今日のなるみ庵

R8芍薬の芽

お彼岸にもなると日の光が柔らかくなりますね。暑さ寒さも彼岸までと村のお婆さんがよく言っていました。

昨日、剪定した山茶花の足元に芍薬の芽が出ていました。

これから春になるとシャクナゲ、桜に薔薇、あっという間に春が過ぎていきます。

今仕事場では、夏の青もみじを描いています。芍薬が咲く頃には描き終えているでしょうか。

なるみ庵 山茶花

仕事場の隣に、山茶花(さざんか)の木が二本あります。毎年きれいな花を咲かせてくれるのですが、昨年は剪定の時期が大幅に遅れてしまい、五月も終わり、六月に入ってから鋏を入れました。そのせいか、今季は花付きが少し寂しく感じられました。

私は趣味で三味線を習っているのですが、御師匠は植木屋さんでもあります。剪定の時期を教わっていたのに、昨年は間に合いませんでした。

今年こそはと思い、思い切って今日、剪定しました。

切りすぎてもいけない。

残しすぎてもいけない。

その加減は、どこか器に向き合うときと似ている気がします。来年の花が、今年より少しでも伸びやかに咲いてくれますように。

迷いながらの剪定です。

来年の花を楽しみにしています。

なるみ庵 工房の土曜日

なるみ庵 工房の土曜日
工房の土曜日

貝塚市山手公民館で陶主が陶芸を教え始めて、三十六年になります。
当初から通っておられる生徒さんが、月に二度、土曜日に工房へ来られます。

今日は壺づくりでした。

形を見ながら、陶主が少しだけ手を入れています。土は、ほんのわずかな力で表情を変えます。
三十六年という時間も、きっと同じように、少しずつ形を整えてきたのだと思います。共に歩んできた三十六年が壺にこもっています。

工房には、急がない時間が流れています。

なるみ庵 春のはじまり

工房の朝は、だいたい静かです。

猫は窓辺で丸くなり、湯はゆっくりと沸きます。

土の匂いも、まだ眠たそうです。

そんな朝に、伏原から早咲きの桜の写真が届きました。

河津桜仕事場の近くの早咲きの桜

太極拳の先生が

「桜は毎年きれいと言われていいわね。私は枯れていくばかり」

とおっしゃったそうです。

その話を聞いた陶主は、

「枯れるのではなく、熟すのでしょう」

と言いました。

花を咲かせる人は多いけれど、

実を結ぶ人は少ない。

最近、陶主がよく口にする

「なるみ」という言葉。

こころが暮らしになり、

暮らしがかたちになっていく。

その途中の景色を、

これから少しずつ綴っていこうと思います。

ここは、なるみ庵です。