こんばんは。雨が上がり今日は清々しい一日でした。今朝は岸和田の市役所に用事があったので、久しぶりに岸和田城の周りを歩いてみました。空気は少し肌寒く感じたのですが、なかなか気持ちよく、見なれた街並みも新鮮に映りました。ここも捨てたもんじゃない、住むにはいいかもしれないなぁ、なんて思いながら旅気分で散策してきました。
こんな日はどこに行ってもそこが一番よく見えるものなのでしょう。しかし用事を終え帰って来た工房は、やっぱりここが最高。湿った土の匂にどこか安らぎを覚えるのです。

私は周囲に緑がなくては生きてられない性格で、昔個展などで都会に一週間ほど居なければならない時などかなり苦痛でした。山々の自然の中で草木の些細な変化を見つけては喜び、鳥の鳴き声に目覚め、季節を感じという生活を長く続けてきました。今更どこに行こうなんてあまり思わないのですが、五月の新緑の風が吹くころは旅の気分に誘われるものです。
少し旅人の気分に浸りながら夢を見ているのですが、工房はいつも変わらず忙しく仕事を進めています。今日は乾山葵紋大鉢を水挽きしました。昨年から何度も見本出ししているのですが、なかなか合格しない品物です。口元が少し「は反り」していて、その部分の轆轤挽きがようびさんのイメージに合わない様です。本歌は乾山の小鉢なのですが、その形を使って大鉢にして下さいと依頼されています。こちらも形がつかみ切れず色々作ってみたのですがうまくいきませんでした。先月図書館から借りてきた乾山の全作品集的な本に、この本歌の高台部分が掲載されていました。なかなか見ることのできない写真でした。私の思っていた形と全然違っていたのにびっくりしました。長年やっていてこんなこともあるんだなと、勝手な思い込みを反省いたしました。





工房はすたっふMさんが磁器の七寸皿に呉須で牡丹の絵を描いています。私は十草紋飯椀の小さい形をロクロ挽きしました。工芸店様の注文です。通常作っている飯碗より口径を小さく10センチにしてほしいという注文を、HPのオーダーメイドのコーナーに頂きました。何点か作らせて頂き一つを納めました。先月ようびさんから十草紋で大汲み出しの注文を頂きました。ちょうど子ぶりの飯碗が残っていたのでそれらを見本がてら持って行きました。いい見本になり汲み出しとともに小ぶりの飯碗まで注文を下さいました。お客さまのオーダーのお陰です。一つのオーダーもやはり大事に作らせて頂くと、いつ何に繋がっていくかわかりません。大事、大事。ひとつを大事にしなくてはなりませんね。


昨年末乾山土器皿をようびに納めました。土器皿なんて聞きなれない言葉でしょうが、今も日本で土器を作っているところもあるのです。神事に使う器はかわらけ(土器)と云い、素焼きの姉さん程度の温度で焼いた無釉陶器を使います。それを専門に作る方も昔は居られたようです。土の塊を肘に当て、形を出していくところを写真で見たことがあります。実際の現場は伊勢神宮かどこかで見た様に記憶しているのですが、定かではありません。



