2009年 6月 の投稿一覧

“かろみ”が身上の削りです

こんばんは。九州各地で大雨になっています。観測史上最高の雨量を記録したところも多くあるようです。沖縄が梅雨開けとなると、西日本は梅雨前線が本格的に覆いかぶさるようになり、ドシャ降りの様相呈してきます。台所に蟻が避難してきたのも大雨の予感でしょうか?巣穴が幾つも潰れているのでしょうか。明日から7月ですが、梅雨は20日前後まで続きそうです。

今年は時間が取れなくて本格的な雨になる前に、とゆの掃除をすることが出来ませんでした。屋根の取り合い部分に裏山の落ち葉が溜まっていて、とゆが詰まってしまいます。大雨の度雨漏りが激しく、家族から不満の声がしきりに聞こえてきました。今日は危ないことは十分承知で、小雨降る中、地下足袋を履いて屋根に上がりました。ビックリするぐらい溜った落ち葉をなんとか掃除してきました。

京焼 市松文湯呑 削り仕上げ昨日貝塚市商工課観光協会から今度駅前に「貝塚ぶらんどショップ」をオープンすることになり、出店依頼がありました。三間間口のかわいらしいお店ですが快諾しました。早速今朝12点ほどの作品を持っていきました。明日7月1日からオープンするようです。貝塚にお越しの際は是非お立ち寄りください。

工房はなんやかんやで時間が割かれましたが、昨日からの続き「格子紋湯呑」を削っています。私どもの削りは磁器のように全部皮を削っていきます。一般的には陶器は高台付近を削り出して終わるのですが、磁器や特殊な陶器は全面的に削って形を出します。薄皮を剥ぐように、まるで鉋で柱を削るようにしていきます。これ以上は削れないというところまで、中の形状に合わせていきます。この湯のみで一つ削るのに20分近く掛かってしまいました。

昔、ある仏師さんから聞いた話ですが、仕上げでノミを置くときはこれ以上削ると仏さんから血が出るというところまで削った時です、ということでした。
この話は私どもにも通じる様に思います。薄皮を剥ぎながら、これ以上削ると器から血が出てくるというところでカンナを置きます。「かろみ」という事を身上に作っています。
一度手にして頂くとつたわるものがあると思います。どうぞよろしく!

2009年前期を反省して

こんばんは。六月も明日で終わりになります。一年も半分が過ぎました。今年は昨年から続いている仕事、乾山陶器がようやく形になりつつあります。一歩ずつですが振り返ると確実に進んでいることを感じます。先週土曜日に乾山写し芙蓉紋鉢の型が出来ました。「轆轤型打ち」という特殊な技法を使う作品です。型を使った作品を多く作って来ましたが、今回初めて轆轤型打ちをします。型は土で丁寧に作り仕上げされています。今回は前半私が作っていましたが、急ぎの仕事が入ったので、すたっふMさんにバトンンタッチしました。彼女は大学で工業デザインを勉強していたので、このように写真から形を起こす事を得意としています。スパーリアリズムの絵画や彫刻をさせると面白いもかもしれません。

この型は複雑な形をしていて、また土も多く使っているので乾かすのにじっくり時間をかけていきたいと思います。すっかり乾いたつもりでも土は中心に多少水を含んでいるものです。あせって表面だけ乾かしてしまうと、中心にある水は外に抜けず、ずうっと乾ききらないでいます。それを知らずに素焼きをすると、中心に残った水が膨張し爆発してしまいます。型は木端微塵に跡形もない状態になることもあります。この梅雨の時期雨が降るといつまでも乾かない状態が続きます。あせらず乾燥して参ります。

呉須絵格子紋湯呑の削りを始めました。呉須の流れることを止めようと考えています。釉薬の調合を替え、長石の量を多くしようと思います。また硅石(けいせき)分も入れてみたいのですが、これらの分量が多くなれば今までの釉薬の様に透明感や細かな貫入(かんにゅう)が消える可能性があります。そのさじ加減が難しいのですが、呉須の流れを止めるには仕方がないと思っています。

速やかにテスト窯を焚くことが今の一番の仕事です。

夕焼けに染まって

轆轤 切立湯呑こんばんは。梅雨の晴れ間、夕焼けに染まった空にジェット機が鮮やかな竜雲を描いていきました。海が近いせいで夕焼けが中間色で柔らかな光を放ちます。各地で夕焼けの美しいところが多く有りますが、ここもなかなかの色合いを醸しだします。作家は自然におおきな影響を受けます。私の作品の多くはここの自然の色合い呈しています。見えるものはすべて自分の中に有ります。感動するものはすべて自分の中にあるものです。作家はその内と外にある感動を表現します。いつか見た光景が作品に投影されていることを自身発見することはよくあることです。今日もいい夕焼けを見ることが出来ました。懐かしい故郷の夕焼けです。

工房は昨日窯から出た格子紋湯のみをもう一度作り始めました。呉須が流れることはどこかで承知していたのですが、この仕事で釉薬を今一度点検し、新しい釉薬を作ることから始めらいと思いす。今後呉須と鉄絵の仕事を増やしていこうと思います。今までの釉薬の理解ではどうしてもこの呉須の流れがとまらないので、新しく釉薬を作ってみます。少々の温度の変化にも耐えてくれるよう、また通常の釉薬と遜色ないよう、心を砕いています。
今日は轆轤で湯呑を16個作りました。

百合形鉢 焼き上がり

こんばんは。夏至から三日、今日は一番日暮れが遅い時期ではないでしょうか?こんな山に囲まれたところでも、7時や8時とは思えないくらい光が残っていました。夢中で仕事をしていると気が付けばすでに8時、と思いました。今日が最長の夕方と感じました。色々な意味で6月は楽しみ多い季節ですね。日本は雨の多い国ですが、その中でも雨期と位置づけられる季節はこの時期だけです。世界でも特殊な気候だと思います。故私たちが経験することは水の文化そのものだと思います。そんな思いでこの季節を色々な角度から楽しんでいます。

昨夜サボテンの花が咲きました。月下美人ではないのですが、この時期になるとそれも夜咲きます。何とも亜熱帯を感じて、いよいよ心が妖しい開放感になってきます。

窯出し21年6月24日 工房は昨日焼き上げた窯を開けました。よく焼けたまずまずの内容なのでしょう。いろいろ考えていかなければならない作品も有りましたが、内容は素直な窯でした。

ブログから注文された「百合型鉢」はすっきり焼くことが出来ました。格子紋湯呑に関してはこれからのテーマです。呉須が流れることをどのようにして止めるか、失敗を繰り返しながらこれから考えて参ります。

今年になって土が若干変わっています。この事は今まで良しとしてきた感覚に微妙な変化が有って、それに十分対応が出来ていません。
思考の軸を一本増やし世界を広げることに致しました。


京焼 仁清百合形鉢

窯準備2009,6,22

こんばんは。大分湿って来ましたね。今週は梅雨らしい天気になるようで、各地に大雨注意報が頻繁に出てきます。この山間は湿気がひどく、じとうぉっと床下から水分が噴き出てきそうな感じです。南風が吹くと玄関の土間はしっかり湿ってきます。四季のなかで一番過ごしにくい季節でしょう。

台所に蟻の行列がいくつも出来ています。うかうかと食べ物を出しておくと、気がつけばすっかり蟻の餌食になっています。徹底して片付けをするようになりました。

窯準備2009.6.22仕事場は先週からMさんが来て絵付けしている格子紋湯呑、千鳥紋薬味入れ、そして百合型鉢を焼く準備に入りました。釉薬掛け、その後の始末仕事に追われていました。

午後8時、窯詰めも無事終え火を付けて12時まであぶり焚きします。その後朝までそのままし、今回は火曜教室もあるので早めに温度を上げることにします。朝、早起きして温度を上げていきたいと思います。

古清水から始めた京焼も今年で4年、先週の幔幕紋深向付けが一つの区切りとなります。これから乾山陶器に入っていきます。かなり文学的な陶器です。当時の文化の理解が大いに必要になってくることでしょう。

ヒーリング・パワー

こんばんは。今日は夏至です。今年もこれから後半に入っていきます。12月クリスマス冬至まで後6か月は、この国にとっても大きな転換期になってくるでしょう。秋までには必ず選挙が行われ国の形が大きく変わりそうな予感がします。世界の流れが大きく変わっているのですから当然と言えば当然なのでしょう。人類の意識転換が始まっています。力の時代が終焉を迎えているように、新しい意識の台頭が現れてきています。

「ヒーリングパワー」こんなキーワードがしきりに心に響いています。時代は益々過酷さを増していく様に思います。この力が人々を救っていく様に思います。これはなにも特殊な力だとは思いません。誰にでも宿っている力だと思います。気づくことで発揮されるパワーだと思います。

仕事場で瞑想の時間を作っています。ただ轆轤の前に座るだけですが、深く呼吸を整え胸に意識を集中し、力を抜いていきます。何も特殊な技法を用いて目的を持ってしている訳ではありません。しかしかなり気分がいいので癖になり、気づけば歩いている時もどこでもまたどんな時にでも目を閉じ深呼吸して意識を胸に集中するようになりました。

お手当てといいますが、人の手にはかなりのヒーリングパワーが出ています。ヒーラーと謂われる人たちがいますが、何も特殊な力を持っている特別な人ではないと思います。ただ自分の力に気づけばいいだけだと思います。その力を他の人や他の生命に伝えてみることで、より力が増していく様に思います。

これからの芸術はこのパワーの表現だと思うこの頃です。

合格

こんばんは。梅雨入りからこんなにまとまって雨が降らないとこれからの水不足が心配になってきます。来週から雨が降るって聞きましたが、どうでしょうか?また今年もとびきりの猛暑がありそうです。太陽の光が昔と変わったように思います。肌に切り込むように痛さを感じるのですが。皆さんはどう思いますか?紫外線がかなりきついですよねぇ。目が痛くなります。

フォトンベルトという事を聞きました。一万年に一度銀河にあるこの地帯に地球が入ると大きな変動が起こるということらしいですが。そのようなことが頷けるような気もします。何もかも温暖化に結論されるのも、誰かの意図のように思うのですが、確かに時代も地球規模、宇宙規模で大きな変動期に入った様に思えます。

そのような思いの中でも、工房はいつもの様に仕事を進めています。ようびさんに送った「幔幕紋深向付」が気に入ってくださったようで、早速お付き合いのある料理屋さんに持っていかれたそうです。かなり難しい仕事です。作り手もあの手この手できわどい所まで追いつめた仕事ですが、この様な感覚を理解しまた使いこなすとなるとよほどの感性の持ち主でないと出来ないと思います。高いレベルで作り手使い手が一つになるということは、お客さんにとって最高の贅沢と思うのです。また受ける側(お客さん)もこのところを理解できるとなれば文化の高みを感じるのですが。そのような場面を夢見て今回は力を注ぎました。いずれそのような場面に出会えることを期待しています。

六月も後半に入ってくると、公民館の陶芸クラブも秋の公民館祭、市民文化祭に向けて徐々に力が入ってきます。スタートの早い方々は一つまた一つと作品を作っています。これからもまた暗黙の競争が始まり、かなりヒートアップしそうな感じです。

想いを形にすることは私たちも生徒さんも変わりなく尽きない興味がそこにあります。

乾山写し「色絵牡丹紋向付」の型作成

こんばんは。この時期山間部ではにわかに大雨が降ることが多く有ります。今日も今まで何ともなく晴れていたかと思うと、あっという間に大粒の雨が南風と共にしきりに降り始めました。工房の看板犬ななは、落ち着きなく工房内をうろうろしています。息が激しく鼓動も早く、外に出たがったり机の下にはいったり。どこかで雷が鳴っているのでしょう。私たちには感知できませんが、犬は早い時期から反応しているのでしょう。そうこうしているとこの大雨でした。高野山あたりで雷がなっていたのでしょうか。

日本の梅雨の雨粒の大きさは世界一だという話を聞きました。この話に頷けるような大きな雨粒でした。

工房はすたっふMさんも来て忙しく仕事を進めています。Mさんは千鳥紋が描き終わったのでしょう、格子紋湯呑の下書きに移っています。私は昨日の続きで、乾山写し「色絵牡丹紋向付」の型を作っています。牡丹と云いますがどこか芙蓉にも見立てることもできるので、この時期にもまた使えると思い作っています。琳派の画題に多く使われるひとつでもありますが、立葵や夕顔、芙蓉、また牡丹といった、似たような花が多く有ります。私はこの一連の花に、「彼岸と此岸の境」と云う感覚を覚えるのですが。

日本陶磁史にこの様な感覚で食器を作った陶工は乾山以外誰もいません。このデザインの卓越さは文学を深く理解し、多くの教養を身につけて初めて出来ることのように思います。
徳川の体制も落ち着き平和な時代、元禄期に色々な町人芸術が起こりました。その中でも得意な存在として「乾山」は位置付けられるでしょう。絵画が陶器になったと思うような作品は、今までの陶芸から言うと使用に耐えるのか?と思えるのですが、それ以上に芸術に昇華させたことは否めない事のように思います。
今回はこの鉢を写しながら多くの事を考えてみたいと思います。

百合型鉢の削り仕上げ

京焼 慢幕文筒向こんばんは。今日も清々しいいいお天気でした。夏至は今年21日ということで、今は夕方がこの山間の村でも長く、夕日がとてもきれいです。午後7時といっても陽が少し残っていて、さわやかな風が工房を通り抜けていきます。

工房の忙しさはどんどん増して来ました。今日は昨日焚き上げた耐火煉瓦窯を出しました。幔幕紋深向こうです。色々な施行の一つの結果です。その中から10個を選んで工芸店ようびに送りました。かなり本歌に近くなったと思いますが、この時代にどの様なシュチュエーショん使われるかで、微妙な好みが変わってくるように思います。まずはようびの意見を聞きたいと思います。

すたっふMさんは、このしばらくは工房に通ってきます。呉須の絵付けが続きます。今日は薬味入れの千鳥紋を描きました。それから格子紋の湯呑、そしてまた幔幕紋と続きます。

百合型鉢は削り終えています。昨日窯焚きと同時に削り仕上げをしました。一つの削り仕上げをするのに、約1時間は掛かります。昨日は夜9時近くまで仕事をしまいました。これも空梅雨のおかげでしょうか。身体に湿気がなく快調に仕事を進めることができます。乾きの順調に進み、窯の準備がすぐにできます。

この季節はもう秋の器見本作りに入ります。今年は乾山がテーマなので早速新しい作品の型を作り始めました。

京焼 仁清百合型鉢

仁清百合型鉢

こんばんは。梅雨入りになって、今は小康状態なんでしょうか。こんな梅雨は後半に大雨になって、またどこかで川の事故があり崖崩れがなど多発するのでしょうか。空梅雨も困りますが集中豪雨も怖いですね。近年局部的な豪雨という特徴的現象が起こっています。何もかも温暖化に結び付けて説明させるもの、何か意図を感じるのですが。

工房は漫幕紋深向こうの窯焚き準備で、すたっふMさんも手伝いにやって来ました。前回の失敗を教訓に、今回は窯を空かしてこの作品だけで焼くことにしました。全部で21個、何とか15個を取りたいと思っています。小さいながら温度差が激しいのでちょうどいい温度帯にだけ置くことにしました。午後7時火が入りました。明日午後1時ころまでに炊き上げる予定です。

窯入れを終え、早速「仁清写し百合型鉢」を作ることにしました。ブログからの客付きとなりました。納めている工芸店は在庫切れということでした。いつ追加されるか未定といわれたらしいです。大変残念という趣旨のコメントが私のブログに付きました。私どもの作品を多く集めておられ、また楽しみに使ってくれているそうです。作り手としては光栄で、何ならこちらで作らせてもらいましょう、という事になりました。季節もちょうど百合の香りが馥郁と漂ってきます。今日はちょうど時間ができたので、百合鉢を作ることにしました。

仁清百合形鉢