令和八年六月二十日(土曜日)曇り  窯元日々雑感・陶主日記 徒然草第十七段

令和八年六月二十日(土曜日)曇り 窯元日々雑感・陶主日記 徒然草第十七段

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令和八年六月二十日(土曜日)曇り
窯元日々雑感・陶主日記 第十七

第十七段本文
山寺にかきこもりて、仏に仕うまつるこそ、つれぐヽもなく、心の濁りも清まる心地すれ。

一字 籠

一句

悟らで悟る悟りかな

なるみのことば

時間に身を委ねよ。

布を拭き続けたチュラパンタカは、

悟ろうとして悟ったのではない。

繰り返す日々が、静かに彼を連れて行った。

兼好はそれを知っていて、二行だけ書いた。

知る者には、すべてが伝わる。

語らぬことが、最大の敬意。

 

陶主日記

曇りの土曜日、午前七時二十三分に起床。

第十七段はわずか二行の段である。
しかしその底に、釈尊とチュラパンタカの物語が静かに沈んでいることを、今朝の対話で知った。

布を幾日も拭き続け、黄ばんでいくことに気づき、やがて捨てて去ったチュラパンタカ。

彼は悟ろうとして悟ったのではない。時間が彼を熟させた。山寺への籠もりも同じことで、勤行を繰り返す時間そのものが、心の濁りを清めていく。

兼好はそれを「心地すれ」と、ただ静かに置いた。

同調矜持――知る者だけが、二行の海の底を感じる。これが第十七段の白眉であった。

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