十草紋飯椀の削り仕上げ

十草紋飯椀の削り仕上げ

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こんばんは。関西は今日やっと梅雨が明けました。夏の顔をした朝を迎えて、久しぶりに季節を感じています。雨の後の晴れの日は草がぐんぐん伸び、草刈りの仕事が待っています。家や工房の周りをきれいに刈り込んで、スッキリとしたいのですが。仕事に追われなかなか時間ができません。夏は早起きをして暑くなる前にこの様な仕事を済ませてしまう。田舎暮らしの鉄則なのでしょうが。

以前は隣の爺さんが元気よく、朝6時頃からブンブンと草刈り機の音を鳴らし、家の周りをすっかりきれいに刈ってくれました。その爺さんも数年前に逝ってしまったので、昨年草刈り機を買って自分で刈るようになりました。慣れない機械を操り何とか見様見まねで刈っています。やはり刈り終えるとどこからともなく清々しい風が吹き、夏の風景になるのが不思議です。

工房は十草紋の飯椀の削り仕上げをしています。すったっふMさんは乾山写し菊紋向付の原形型を作っています。八月に入ったばかりと思っていましたが、すでに仕事が遅れはじめています。そのような状況でHPから問い合わせが入ってきました。今週までに名入りの御湯呑を作ってほしいということです。切羽詰まった状況の様です。私どもで出来る限りのことをしてみましょうとお請けいたしました。

HPでオーダーメイドのコーナーを持っています。色々な注文を頂くのですが、私共も勉強することばかりです。私どもの工房はどこも受けてもらえない仕事が多く来ます。今回も何件も鼻で笑われるような断りをされ、最後と諦めて電話を掛けてきたそうです。

良いじゃないでしょうか。このご時世、求められるだけうれしいと感じて居ります。難しい仕事を丁寧にこなすことで、新しい視野に立てるのですから。時代の変革期、意外な所に展開があるように思うのです。

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