めし碗雑記6

めし碗雑記6

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陶土が決まれば、次に窯の事を考えます。

今頃の窯は電気窯やガス窯などが主流ですが、

作家さんなどは薪を使う古風な焼き物を作る人も少なくはありません。

 

また一昔前の窯材と今の材料でも大きな違いがあり、耐火煉瓦の違いひとつで同じ陶土、

釉を使っていても全く違った焼き物が産まれると云う具合です。

 

私共の工房には大小合わせて5つの窯が有ります。

今回使用する窯は灯油窯、直炎式で耐火煉瓦使用、内寸法30センチ35センチの棚板1枚分の誠に小さな窯です。

火前、火裏、天、地の窯の変化は結構大きく出てきます。その窯をあえて選び、商品化していこうとしています。

陶土の性質を焼き込みながら内から出してくるには、どうしても昔の耐火煉瓦が必要と考えました。

 

灯油にこだわっているのにも意味が有ります。

ガス窯の1番の欠点はガスの炎に硫化ガスが含まれることで、釉薬にこのガスが当たる事であまりいい効果が産まれません。

ガス窯の釉調がどうしても人に冷たく感じさせるのはこの為で、薪の炎のような人温かい釉調を作るには私は今では灯油が一番手頃で扱い易いと考えています。

 

 

2017.5.19

 

 

 

 

201751918448.jpg

 

 

水間焼の昔の器です。

あもや南春日さんの揚げまんじゅうと一緒に。

 

 

 

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